こんな方にオススメ! 水耕栽培の魅力を紹介

こんな方にオススメ! 水耕栽培の魅力を紹介

「自分で食べるものを自分で育てる」。
ご家庭の中だけでなく、さまざまな場所で水耕栽培された食物が収穫されています!

今回はそんな水耕栽培の魅力と、利用方法をご紹介いたします。

 

 

こんなところに水耕栽培

 

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ご家庭内のみならず、さまざまな場所で水耕栽培の取り組みがあります。
その背景には、「安心・安全なものを食べたい」という思いがあるから。

水耕栽培は管理された場所で栽培されることから、外的要因で作物を傷つけられることがありません。
また、無農薬ですのでオーガニック志向の方々に喜ばれています。

 

 

●レストラン

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レストランでは味へのこだわりはもちろん、食材にもこだわりたいところ。
特に安心・安全・そして健康への関心が高まっている現代、
オーガニックや無農薬の食材を置いているかどうかが判断基準となることも少なくありません。

そんな中で、水耕栽培を売りにしているレストランも出てきました。

昔は大きな機械で水耕栽培をしていたため、室内に非常に存在感のあるシステムを導入しなければならず、
結果室内の雰囲気も仰々しいものでした。
「機械的」「自然味がない」「栄養価が落ちそう」というイメージから嫌厭され、
次第にブームも下火となってしまったこれらのレストラン。

ですが、現在は小さなプランターで必要な分だけを栽培することが可能になり、
店内の雰囲気を壊すことなく配置できるようになりました。
店内の挿し色としてのプランターも「自然と食の融合」を演出できます。
ご注文いただいた直後にハーブを収穫すれば新鮮な食物を味わっていただけるので、味の違いに驚かれるかもしれません。

高価な輸入野菜やハーブなどにかかる仕入れの手間やコストに関して、経費削減も期待できます。
また、生ものであるために不作で仕入れができなくなる、といったトラブル回避にもつながります。

 

 

●教育現場

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特に幼児教育に関して、最近ではさまざまに働き方・ニーズに合わせて幼稚園・保育園の形態も多種多様となりました。
ビルの一室に施設があるということも珍しくありません。
周辺環境によってはなかなか自然に触れ合う機会が持てない、という所もあるかと思います。
しかし、そこで過ごす子供たちにも、気軽に自然と触れ合わせてあげたい。
そんな願いを水耕栽培はかなえることができます。

農林水産省でも、「食育」の必要性を訴えています。
「食育」とは、さまざまな経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、
健全な食生活を実践できる力を育むこと。

自分で育てた野菜は何倍、何十倍もおいしく感じられることでしょう。
また、食物の成長過程を間近に感じることで「生」を感じ、思いやりの心を育むきっかけになるかもしれません。

 

 

●福祉施設

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障害を持つ方の職業訓練には食品加工があります。
パンやサンドイッチ、総菜の調理には食材が欠かせませんが、
それらを仕入れに頼るのではなく、栽培からやりたいという方、個々のケースによって土耕栽培が難しい方に水耕栽培はオススメです。
栽培から食品加工・製造までを一貫してできることで製品に新たな価値を生み、
「自ら社会で生活している」という実感を得られるでしょう。

また、水耕栽培は高齢の方にもオススメです。
日々成長する植物を見ながらのコミュニケ―ジョンや、役割分担することでの生きがいや社会性を失わないお手伝いができます。
育てる植物を野菜にすれば、施設内の食事に使うこともできます。
日々のレクレーションとしての収穫や、食事作りの素材として役立ちます。

 

 

●スーパー

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消費者庁が推奨する「エシカル消費」。
この「エシカル」という言葉ば非常に新しく、まだまだ日本ではなじみがありません。

「エシカル」とは、地球環境に配慮した考え方のことで、
それをもとに消費する、というのが「エシカル消費」です。

国内の大手スーパーではこの考え方に基づき、
店舗内で育て、収穫した野菜を地下の食料品売り場で販売する店舗が試験的に導入されました。
これが成功すれば、近隣の店舗でも同じような形態で食品販売していくそうです。

一年を通じて、天候等も気にせず安定して供給できる水耕栽培は、まさにスーパーの理想形かもしれません。
運搬コストも抑えられ、傷があるだけで店頭に並べられない、といった食品ロスを減らすことにもつながります。

 

 

●スペース活用

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悲しいことに、少子化により役目を終えた学校が廃校となるケースが珍しくなくなりました。
しかし校舎はその地域のシンボルでもあり、卒業生にとってはかけがえのない学び舎で、
なかなか取り壊わしてしまう決断はできないものです。

2019年時点で6000校近い学校が廃校したあとも現存していますが、
その中で現在活用されている学校は70%の4000校ほど、
残りの30%は活用されていないという報告が文部科学省からなされました。
活用されていない校舎は老朽化が進み、いずれは取り壊ししかなくなってしまうでしょう。

そんななか、水耕栽培による植物工場となって再利用されている学校は珍しくないのです。
花や野菜などの植物工場としてリスタートすることで雇用ができ、地域活性化にもつながります。

もちろん学校だけではありません。
使われなくなった工場や空いている倉庫、屋上など、スペースの活用に有効です。
また、個人で育てた野菜や果物は、未加工であれば許可や申請などなしで販売できます。

 

 

水耕栽培が地球を救う!?

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近年、温暖化の影響で異常気象が続いているのではないかと言われています。
毎年のように「未曽有の災害」が起き、過去最悪を更新していく中で、
私たちもできることから始めなければならない時代となりました。

水耕栽培は外部の環境に左右されず、安定して作物を収穫できます。
またそれによって自給自足が可能になり、買いすぎ・作りすぎの食品ロスを削減。
小さなスペースであれば自給自足とまではいかないまでも、その意識を持つことはできます。

また、個人ではなく企業としてこういった取り組みをすることで、
サスティナビリティの活動の一環とすることも可能です。

シンガポールでは食料自給率の低さが問題となっています。
90%以上を輸入に頼っているため、スーパーでは鮮度の落ちてしまった野菜が並ぶこともあるといいます。
食品確保のための自給率アップはもはや急務。
わが国でも同様に、輸入に頼ったシステムを根本から変えていくパワーが必要です。

新しい分野だからこそ目を引き、同業他社から一歩先を行く存在としてのアピールにもなるでしょう。

 

 

まとめ

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単に「自分で育てる」「自分で食べる」だけでなく、その先の未来を見つめた新技術・水耕栽培。
個人で楽しむだけでなく、企業としても社会に対して活動でき、企業価値を高めることができる面白い分野です。

わたしたちにできることを、今一度、考えてみませんか。